麻雀は運ゲーかつクソゲーだけど才能ゲーじゃない点だけは評価できる
2019-11-22
第2032回「あなたが尊敬する人は誰ですか?」
4年ほど前にジャンナビのプロ雀士一覧に書いたプロフィールでは、尊敬する人は兄と書いたのですが、今の気持ちとしては尊敬とはちょっと違う気がしています。もちろんブラコンガチ勢として兄は性的な意味で好きですけど、一個人として見た場合、「私と考え方や価値観が似ていて私より若干麻雀が強いだけの33歳フリーター」ですから、あんまり尊敬する要素がないです。
現在の気持ちとして、生き方や考え方で最も尊敬する人となると、架空の人物ではありますが、格闘小説『獅子の門』に登場する鳴海俊夫さんということになります。あまり有名ではない小説の、主人公でもライバルでもないキャラなので、世界中の人に「尊敬する人は?」の質問をしたとしてもこの回答をするのは私だけな気がします。
鳴海俊夫さんの魅力を語るとなるとそれだけで軽く3~4記事分ぐらいは書けるのですが、それはブログの方向性的に明らかに違うので軽く紹介程度にしておきます。このキャラが一番活躍したのは『獅子の門』6巻のNKトーナメント編で、鳴海さんは主催者の思惑で強敵がたくさんいるブロックに入れられ、しかも不利なジャッジを受け続けてフルラウンドを戦わされ、決勝に行く頃には体力も気力も消耗し、右手も骨折してしまうという満身創痍な状況。そして決勝の相手は「努力する天才」と呼ばれる現役最強の空手家で、体格も才能も鳴海さんの上位互換で、危なげなく決勝まで来ており体力の消耗も怪我もない万全のコンディション。こんな少年漫画ですらそうそうないような逆境すぎる状況にも関わらず、鳴海さんは主人公でも何でもないため、主人公補正も謎覚醒も期待できません。こんなメタ的に考えてもどうしようもない状況の中、鳴海さんはどう戦うのか……という感じです。
鳴海さんの魅力は「普通の人が普通の人の10倍100倍努力して天才と渡り合う」点で、普通の生き方すらままならない凡人以下の私としては「すごいなぁ……」と尊敬しつつ、兄と怠惰にお酒を飲む毎日です。
今回は通常の東風段位戦を打ちました。
・1戦目

8索をチーして9索を切りました。
8索が4枚見えで5-8索受けが実質愚形になっているので渋々チーテンに取りましたが、門前でそこそこ受け入れの広いイーシャンテンをクイタンのみ1,500点にするのはやや微妙です。上家さんから5,800点をアガると3着のまま終了してしまうので、とりあえず安手で連荘して次局に勝負を持ち越すという考え方もなくはないですが、現時点のこの手がそれなりの勝負手である以上、8索はスルーして門前リーチを狙ったほうがよかったと思います。タンピンリーチで上家さんからアタリ牌が出たときは「裏乗れー」と祈り、ピンフリーチで上家さんから出たときは「裏乗るなー」と祈ればいいだけです。
局の結果は1,500点の出アガリでした。

3萬をポンして8索を切りました。
回線切れの上家さんの恩恵を最大限に受けるには積極的に食い仕掛けて行ったほうがいいだろうと考えたのですが、ここまで安くて遠い仕掛けだとさすがにちょっと微妙です。一応ここで1,000点をアガることで、トップ目の親番を流してオーラスで満貫出アガリトップ条件を作るメリットはありますが、次局入るかどうかもわからない満貫手を期待するよりは、この局でリーチツモチートイの1,600-3,200をアガって逆転トップ終了を狙うほうがよさそうです。

対面さんからリーチがかかっている状況で、東をポンして8筒を切りました。
ラス前2着目で3着目のリーチに対して1,000点の手で無スジ切りゼンツはしたくないのですが、残り800点の上家さんが回線切れの状況となるとちょっと話が変わります。対面さんとの点差で考えると、1,300-2,600ツモられか上家さんの5,200点放銃で3着落ち終了です。ここで私がベタオリしてしまうと対面さんにこの条件を満たされる確率が上がってしまうので、放銃リスクを負ってでもアガリ競争に参加するほうが、最終的な連対率は上がると思います。
局の結果は1,000点の出アガリでした。

オーラスは下家さんに3,900点を放銃して2着のまま終了でした。
対面さんの万が一の高打点ダマを警戒し、対面さんの現物8筒を切ってのオリ打ちです。下家さんには満貫まで振っても着順が落ちないので、これが完全順位戦であれば特に問題のない一打なのですが、ジャンナビは終了時の持ち点もポイントに反映されるので、対面さんへの西地獄待ち高打点ダマ放銃というレアケースにビビッて3,900点を失うのが正しかったのかどうかは若干疑問が残りました。
・2戦目

7萬を引いて1萬を切りました。
筒子ペンチャンを払って一通目や萬子の良形変化を残す選択もありますが、引いたのが4萬ではなく7萬では一通になることがほぼなく、良形変化も4萬引きの1種のみです。それなら筒子ペンチャンを残してドラ7筒受けを残すほうがアガリ時の打点が大きく上がり、局収支的にもやや優位になると思います。
局の結果は3,900点の横移動でした。

トップ目でのオーラス、対面さんからリーチがかかっている状況で、7筒を引いて7索を切りました。
アガればトップ終了のリャンメンテンパイで、対面さんのリーチには3,900点までなら振ってもセーフならちょっとだけ押そうと考える人もいると思いますが、対面さんにハネ満まではツモられてもセーフの状況で無スジを切って着順落ちのリスクを負うのはやや微妙です。幸い安牌は大量にあるので、2着目の下家さんにアガられないことを祈りつつベタオリするのが無難だと思います。

対面さんが500-1,000をツモり、私は逃げ切りトップ終了でした。
・3戦目

4萬を引いてテンパイし、9筒を切って即リーチをかけました。
アガリやすさで考えるなら3筒切りで端牌受けがある6-9筒待ちにするのですが、2副露している下家さんの最終手出しが4筒で、3筒はかなり危険です。宣言牌で放銃してしまえばアガリやすさも何もあったものではなく、愚形になるならまだしも同じ亜リャンメン待ちならアガリ率が大幅に落ちるわけでもないので、安全度の高い9筒を切ってリーチをかけるほうがいいと思います。
局の結果は私と下家さんの2人テンパイで流局でした。

上家さんが切った8萬をスルーしました。
チーテンとは言え、満貫が見えるイーシャンテンを1,000点テンパイにする仕掛けは通常の局面であれば当然スルーですが、今回はラス前でラス目の親を流せる確率が上がるメリットがあります。これが天鳳であれば、ラス目にひたすら辛く打って自分のラス率を下げるためにチーするところですが、ジャンナビではトップ率を下げてまでラス回避を徹底する必要はないので、ここはまだスルーして門前リーチを狙うほうがいいと思います。
局の結果は1,000-2,000ツモでした。

2着目でのオーラス1本場の親番、5筒を引いて白を切りました。
アガリやすさを考えれば先に端牌の1萬か9萬を切って役牌の重なりを狙う選択もありますが、上手いこと役牌が重なって役牌ドラ1の2,900点になったとしても直撃以外はトップ目の下家さんに届かず、上家さんからの出アガリやツモ1,000点オールだと上家さんが飛んで2着のまま終了です。それなら愚形でも何でもとにかくリーチをかけたほうが逆転トップ終了の確率は上がるので、役牌よりは端牌を残して門前リーチの可能性を高めたほうがいいという判断です。

下家さんに3,900点を放銃して2着のまま終了でした。
4年ほど前にジャンナビのプロ雀士一覧に書いたプロフィールでは、尊敬する人は兄と書いたのですが、今の気持ちとしては尊敬とはちょっと違う気がしています。もちろんブラコンガチ勢として兄は性的な意味で好きですけど、一個人として見た場合、「私と考え方や価値観が似ていて私より若干麻雀が強いだけの33歳フリーター」ですから、あんまり尊敬する要素がないです。
現在の気持ちとして、生き方や考え方で最も尊敬する人となると、架空の人物ではありますが、格闘小説『獅子の門』に登場する鳴海俊夫さんということになります。あまり有名ではない小説の、主人公でもライバルでもないキャラなので、世界中の人に「尊敬する人は?」の質問をしたとしてもこの回答をするのは私だけな気がします。
鳴海俊夫さんの魅力を語るとなるとそれだけで軽く3~4記事分ぐらいは書けるのですが、それはブログの方向性的に明らかに違うので軽く紹介程度にしておきます。このキャラが一番活躍したのは『獅子の門』6巻のNKトーナメント編で、鳴海さんは主催者の思惑で強敵がたくさんいるブロックに入れられ、しかも不利なジャッジを受け続けてフルラウンドを戦わされ、決勝に行く頃には体力も気力も消耗し、右手も骨折してしまうという満身創痍な状況。そして決勝の相手は「努力する天才」と呼ばれる現役最強の空手家で、体格も才能も鳴海さんの上位互換で、危なげなく決勝まで来ており体力の消耗も怪我もない万全のコンディション。こんな少年漫画ですらそうそうないような逆境すぎる状況にも関わらず、鳴海さんは主人公でも何でもないため、主人公補正も謎覚醒も期待できません。こんなメタ的に考えてもどうしようもない状況の中、鳴海さんはどう戦うのか……という感じです。
鳴海さんの魅力は「普通の人が普通の人の10倍100倍努力して天才と渡り合う」点で、普通の生き方すらままならない凡人以下の私としては「すごいなぁ……」と尊敬しつつ、兄と怠惰にお酒を飲む毎日です。
今回は通常の東風段位戦を打ちました。
・1戦目

8索をチーして9索を切りました。
8索が4枚見えで5-8索受けが実質愚形になっているので渋々チーテンに取りましたが、門前でそこそこ受け入れの広いイーシャンテンをクイタンのみ1,500点にするのはやや微妙です。上家さんから5,800点をアガると3着のまま終了してしまうので、とりあえず安手で連荘して次局に勝負を持ち越すという考え方もなくはないですが、現時点のこの手がそれなりの勝負手である以上、8索はスルーして門前リーチを狙ったほうがよかったと思います。タンピンリーチで上家さんからアタリ牌が出たときは「裏乗れー」と祈り、ピンフリーチで上家さんから出たときは「裏乗るなー」と祈ればいいだけです。
局の結果は1,500点の出アガリでした。

3萬をポンして8索を切りました。
回線切れの上家さんの恩恵を最大限に受けるには積極的に食い仕掛けて行ったほうがいいだろうと考えたのですが、ここまで安くて遠い仕掛けだとさすがにちょっと微妙です。一応ここで1,000点をアガることで、トップ目の親番を流してオーラスで満貫出アガリトップ条件を作るメリットはありますが、次局入るかどうかもわからない満貫手を期待するよりは、この局でリーチツモチートイの1,600-3,200をアガって逆転トップ終了を狙うほうがよさそうです。

対面さんからリーチがかかっている状況で、東をポンして8筒を切りました。
ラス前2着目で3着目のリーチに対して1,000点の手で無スジ切りゼンツはしたくないのですが、残り800点の上家さんが回線切れの状況となるとちょっと話が変わります。対面さんとの点差で考えると、1,300-2,600ツモられか上家さんの5,200点放銃で3着落ち終了です。ここで私がベタオリしてしまうと対面さんにこの条件を満たされる確率が上がってしまうので、放銃リスクを負ってでもアガリ競争に参加するほうが、最終的な連対率は上がると思います。
局の結果は1,000点の出アガリでした。

オーラスは下家さんに3,900点を放銃して2着のまま終了でした。
対面さんの万が一の高打点ダマを警戒し、対面さんの現物8筒を切ってのオリ打ちです。下家さんには満貫まで振っても着順が落ちないので、これが完全順位戦であれば特に問題のない一打なのですが、ジャンナビは終了時の持ち点もポイントに反映されるので、対面さんへの西地獄待ち高打点ダマ放銃というレアケースにビビッて3,900点を失うのが正しかったのかどうかは若干疑問が残りました。
・2戦目

7萬を引いて1萬を切りました。
筒子ペンチャンを払って一通目や萬子の良形変化を残す選択もありますが、引いたのが4萬ではなく7萬では一通になることがほぼなく、良形変化も4萬引きの1種のみです。それなら筒子ペンチャンを残してドラ7筒受けを残すほうがアガリ時の打点が大きく上がり、局収支的にもやや優位になると思います。
局の結果は3,900点の横移動でした。

トップ目でのオーラス、対面さんからリーチがかかっている状況で、7筒を引いて7索を切りました。
アガればトップ終了のリャンメンテンパイで、対面さんのリーチには3,900点までなら振ってもセーフならちょっとだけ押そうと考える人もいると思いますが、対面さんにハネ満まではツモられてもセーフの状況で無スジを切って着順落ちのリスクを負うのはやや微妙です。幸い安牌は大量にあるので、2着目の下家さんにアガられないことを祈りつつベタオリするのが無難だと思います。

対面さんが500-1,000をツモり、私は逃げ切りトップ終了でした。
・3戦目

4萬を引いてテンパイし、9筒を切って即リーチをかけました。
アガリやすさで考えるなら3筒切りで端牌受けがある6-9筒待ちにするのですが、2副露している下家さんの最終手出しが4筒で、3筒はかなり危険です。宣言牌で放銃してしまえばアガリやすさも何もあったものではなく、愚形になるならまだしも同じ亜リャンメン待ちならアガリ率が大幅に落ちるわけでもないので、安全度の高い9筒を切ってリーチをかけるほうがいいと思います。
局の結果は私と下家さんの2人テンパイで流局でした。

上家さんが切った8萬をスルーしました。
チーテンとは言え、満貫が見えるイーシャンテンを1,000点テンパイにする仕掛けは通常の局面であれば当然スルーですが、今回はラス前でラス目の親を流せる確率が上がるメリットがあります。これが天鳳であれば、ラス目にひたすら辛く打って自分のラス率を下げるためにチーするところですが、ジャンナビではトップ率を下げてまでラス回避を徹底する必要はないので、ここはまだスルーして門前リーチを狙うほうがいいと思います。
局の結果は1,000-2,000ツモでした。

2着目でのオーラス1本場の親番、5筒を引いて白を切りました。
アガリやすさを考えれば先に端牌の1萬か9萬を切って役牌の重なりを狙う選択もありますが、上手いこと役牌が重なって役牌ドラ1の2,900点になったとしても直撃以外はトップ目の下家さんに届かず、上家さんからの出アガリやツモ1,000点オールだと上家さんが飛んで2着のまま終了です。それなら愚形でも何でもとにかくリーチをかけたほうが逆転トップ終了の確率は上がるので、役牌よりは端牌を残して門前リーチの可能性を高めたほうがいいという判断です。

下家さんに3,900点を放銃して2着のまま終了でした。

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コメント
主人公不在小説の「獅子の門」ですが、この戦いで鳴海さんが事実上の主人公になったと個人的には思っています。
1萬4枚見えで国士がなく、高打点に刺さるとしたらホンロウチートイやメンホンチートイのダマなので、西が2枚切れではなく1枚切れであればさすがに止めるのが無難そうです。
1萬4枚見えで国士がなく、高打点に刺さるとしたらホンロウチートイやメンホンチートイのダマなので、西が2枚切れではなく1枚切れであればさすがに止めるのが無難そうです。
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1戦目東四局、対面さんの捨て牌が不穏で、字牌単騎への警戒は結構しそうです。