今年買った麻雀戦術本の雑感
2012-12-19
靖子(以下妹)「今回は鳳南を打つのはお休みして、今年西園寺家が買った麻雀戦術本をサクッとまとめてみようと思います」
正義(以下兄)「それはいいけど、わざわざまとめるほど買ってたっけ?」
妹「今年買ったのは『麻雀勝ち組の選択』『麻雀勝ち組の選択Ⅱ』『麻雀魔神の読み』『シンプルに勝つ!最強小倉システム』の4冊です」
兄「何だかんだ言って3ヶ月に1冊ペースで買ってたのか。一昔前の麻雀戦術本マニアの頃の西園寺家なら2ヶ月に1冊ペースだったけども」
妹「福地さんが近オリだかブログだかで『麻雀の戦術の引き出しは多すぎると逆に弱くなる』的なことを書いてたのを読んだせいです。以前は麻雀戦術本は新しいものが発売されるたびに本屋で2,3時間かけて立ち読みしてたものですが、今ではほとんど読まなくなりました。ムダ知識というものは大抵面白いものですが、麻雀のムダ知識は覚えるだけで有害です。」
兄「言い方は悪いけど確かに一理あるな。極端な例で言えば『サイコロで5の目が出たからツモ和了の確率は40%か』(※参考)とか考えてる暇があるならもっと有意義なことに頭を使えよって話だな。遊びで麻雀やってるなら何考えててもいいんだけど、西園寺家はフリーでもネト麻でもそこそこガチで打ってるわけで」
妹「それでは発売順にいきましょうか。最初は福地誠さんの『麻雀勝ち組の選択』です」


兄「何年か前に発売された『ネット麻雀ロジカル戦術入門』の廉価版だな。西園寺家は『ネット麻雀ロジカル戦術入門』の方は既に持ってたんだけど、色んな統計データが追加されてる点に惹かれてこっちも買ってしまった」
妹「内容自体は現代麻雀の入門書といった感じです。この本の内容を愚直に実践するだけで、フリーでは場代含めてプラマイゼロ、天鳳では六段~七段ぐらいのレベルまでイケると思います。この内容で値段が600円というのはコスパは相当高いです。1冊約1,400円のマイナビ麻雀BOOKSの大半は、福地さんのこの600円のコンビニ本に紙質以外で勝ってる要素は皆無と言っても過言ではないです」
兄「ベタ褒めだな。西園寺家が福地信者と思われるのもアレだから悪い点も言ってくれ」
妹「ところどころ微妙な選択を正解扱いにしてる点ですかね。本を持ってる人は確認して頂きたいのですが、何切るのカリスマであるネマタさんによれば、問8は1索切り、問12は5萬切り、問13は4筒切り、問37は9筒切りが正着とのことですし、私も同意します。それと全体的に下ネタや男女関係ネタが多いので、そういうのに嫌悪感を抱く人にはウケないでしょうね」
兄「ブログで近親相姦ネタや童貞ネタを書いてる奴が言っても説得力がないけどな」
妹「つ、次に行きます! 次は渋川難波さんの『麻雀魔神の読み』です」


兄「プロデビュー2年目にして戦術本を出したプロ協会のシンデレラボーイだな。いまは亡き池袋のピン東風の店で何回か同卓したことがある」
妹「内容としては、全般的な戦術・理論および実戦的な手牌読み・山読みの説明といったところです。文章自体はライトな文体で読みやすく、書いてる内容自体も役に立つことばかりです。どんな麻雀上級者でもこれを読めば何らかの新たな発見があるはずです。先ほどマイナビ麻雀ブックスがボッタだと批判しましたが、この本には1,400円相当の価値はあると個人的には思います」
兄「実際ウチのブログのamazonアフィでも複数冊売れてるのがこの本だしね。単独で感想を書いた甲斐があったといったところか」
妹「ちなみに問題点としては、内容のレベルが高いせいで実際の麻雀で実用できるかやや疑問な点です。特に読みに関する一部の内容は、時間をかけても許されるセット麻雀ならともかく、天鳳の速卓や最低限のスピードが要求されるフリー雀荘では考える時間が全然足りません」
兄「西園寺家は言うなれば『最強水準の凡人』だから、情報処理能力はどんなに努力してもある一定以上は不可能なんだよな。そこらへんはある種才能の領域だから」
妹「そういう切なくなるようなことは言わないでください……。では次に3つ目、小倉孝さんの『シンプルに勝つ!最強小倉システム』です」


兄「デジタル麻雀のカリスマによる第3弾の戦術本だな。第1弾、第2弾は基本的には良書ではあったものの、字牌の半端ない軽視、雀頭固定形に固執しすぎ、実用性に乏しい小倉システム等、問題はチラホラあったような印象だが」
妹「今回の本は赤なし東南・赤あり東南・赤あり東風の3つのルールごとの説明が書かれており、汎用性はかなり高いです。内容もシンプルゆえに実戦で活用しやすいものばかりで、即効性を求めるならこの本が最適です。また、今までの本の小倉システムは自力で計算して答えを出すという七面倒臭いものでしたが、今回は小倉システムのリーチ・鳴き・押し引き基準が表として載っており、これを暗記するだけでも相当実戦で役に立ちます」
兄「ただ、統計やら確率やらのデータは一切載ってないから、『赤あり東南のリャンメン2,000点のテンパイはリーチがかかったら7巡目から降りろだと? 根拠を示せ根拠を!』と怒るようなクレーマー理系雀士は受け入れにくいかもしれないな。西園寺家は数学より社会科のような暗記科目が得意な典型的な文系デジタル雀士だから、シンプルに解答だけ示してくれる方がありがたいんだけどね」
妹「問題点は、半端じゃないぐらい誤植が多い点です。校正チェック? 何それ美味しいの? というレベルで、5~10ページに1箇所ぐらいのペースで何らかの誤植があります。内容さえ良ければ多少の誤植はドジッ子属性として笑って許せますが、さすがにこれは度を超えてます。例えるなら、ドジッ娘メイドがつまづいて転んだ拍子にご主人様を崖から突き落としてしまった感じです。もはやてへぺろで許させるレベルじゃないです」
兄「どんな例えだ。ちなみに一番ひどい誤植は202ページの何切る問題の解答だな。完全に別の問題の解答と解説になっていて、永遠に答えがわからないという悲劇」
妹「あとがきによると編集は土井泰明さんがやったと書いてますが、校正チェックもこの人がやったんでしょうか? 実際土井さんは、本の中の全ての中(チュン)を發(ハツ)と書き間違えた伝説の誤植本『麻雀実戦捨て牌読み』を書いた前科がありますからね」
兄「あの本に触れるのは止めようよ……」
妹「そうですね。あれは戦術本自体が壮大な釣りだから買った人が悪いという結論ですもんね。小倉本の問題点に話を戻します。今回は3つのルールごとに戦術の説明が書かれていると言いましたが、逆に言えば、ある一つのルールでしか麻雀を打っていない人にとっては本の内容の3分の2がほぼ無意味になってしまい、1,400円の価値が感じられないという点が問題点として挙げられます」
兄「西園寺家を例にすると、俺はソフトピンの東南戦、靖子は天鳳の鳳凰卓の東南戦しか打ってないから、赤なし東南と赤あり東風に関する記述を読んでも現時点では単なる雑学にしかならないってことだな」
妹「そういうことです。誤植の多さ・内容の薄さを合わせると、これで1,400円ではボッタ寄りの戦術本扱いをせざるを得ないのが小倉孝さんのファンとしては悲しい限りです」
兄「ダメなものをはっきりダメと言える靖子さんマジイケメン」
妹「最後は再度福地誠さんの本、『麻雀勝ち組の選択Ⅱ』です」


兄「『麻雀勝ち組の選択』と同様、近代麻雀で連載されていたコラムがまとめられたものだけども、こちらは書籍化されるのはおそらく初めてだな」
妹「amazonから届いたのが一昨日なのでまだ1回しか読んでいないのですが、内容は前著と同じく現代麻雀の指南書といった印象です。現代のフリー雀荘やネット麻雀で勝つために必要なことがたくさん書かれています」
兄「古い麻雀観にとらわれた昭和雀士には生理的に受け付けない内容ばかりだろうけど、麻雀は勝つことが一番大事だと考えている人なら必読だな。勝ち負けよりも楽しむことが大事だというエンジョイ勢や精神を鍛えるために打ってるストイック勢なら実行する必要はまったくないけどね」
妹「全体的に良問揃いですが、個人的には問22と問35は解説を読んでもいまいち納得がいかなかったです。何と言うか、現代のセオリーに対して無理やり反逆してる印象を抱きました」
兄「うん、これで全部か。ちなみにこの中で靖子が一番素晴らしいと思った麻雀戦術本はどれ?」
妹「うーん……やはり渋川さんの『麻雀魔神の読み』でしょうかね。福地さんの本もコスパという面では文句はないんですけど、読み終えた後の『雀力がアップした感』は渋川さんの本がダントツです。もう何も恐くない!と叫びたくなります」
兄「そのセリフ死亡フラグだろ」


魔法少女まどか☆マギカ ねんどろいど 巴マミ (ノンスケール ABS&PVC塗装済み可動フィギュア)
正義(以下兄)「それはいいけど、わざわざまとめるほど買ってたっけ?」
妹「今年買ったのは『麻雀勝ち組の選択』『麻雀勝ち組の選択Ⅱ』『麻雀魔神の読み』『シンプルに勝つ!最強小倉システム』の4冊です」
兄「何だかんだ言って3ヶ月に1冊ペースで買ってたのか。一昔前の麻雀戦術本マニアの頃の西園寺家なら2ヶ月に1冊ペースだったけども」
妹「福地さんが近オリだかブログだかで『麻雀の戦術の引き出しは多すぎると逆に弱くなる』的なことを書いてたのを読んだせいです。以前は麻雀戦術本は新しいものが発売されるたびに本屋で2,3時間かけて立ち読みしてたものですが、今ではほとんど読まなくなりました。ムダ知識というものは大抵面白いものですが、麻雀のムダ知識は覚えるだけで有害です。」
兄「言い方は悪いけど確かに一理あるな。極端な例で言えば『サイコロで5の目が出たからツモ和了の確率は40%か』(※参考)とか考えてる暇があるならもっと有意義なことに頭を使えよって話だな。遊びで麻雀やってるなら何考えててもいいんだけど、西園寺家はフリーでもネト麻でもそこそこガチで打ってるわけで」
妹「それでは発売順にいきましょうか。最初は福地誠さんの『麻雀勝ち組の選択』です」
兄「何年か前に発売された『ネット麻雀ロジカル戦術入門』の廉価版だな。西園寺家は『ネット麻雀ロジカル戦術入門』の方は既に持ってたんだけど、色んな統計データが追加されてる点に惹かれてこっちも買ってしまった」
妹「内容自体は現代麻雀の入門書といった感じです。この本の内容を愚直に実践するだけで、フリーでは場代含めてプラマイゼロ、天鳳では六段~七段ぐらいのレベルまでイケると思います。この内容で値段が600円というのはコスパは相当高いです。1冊約1,400円のマイナビ麻雀BOOKSの大半は、福地さんのこの600円のコンビニ本に紙質以外で勝ってる要素は皆無と言っても過言ではないです」
兄「ベタ褒めだな。西園寺家が福地信者と思われるのもアレだから悪い点も言ってくれ」
妹「ところどころ微妙な選択を正解扱いにしてる点ですかね。本を持ってる人は確認して頂きたいのですが、何切るのカリスマであるネマタさんによれば、問8は1索切り、問12は5萬切り、問13は4筒切り、問37は9筒切りが正着とのことですし、私も同意します。それと全体的に下ネタや男女関係ネタが多いので、そういうのに嫌悪感を抱く人にはウケないでしょうね」
兄「ブログで近親相姦ネタや童貞ネタを書いてる奴が言っても説得力がないけどな」
妹「つ、次に行きます! 次は渋川難波さんの『麻雀魔神の読み』です」
兄「プロデビュー2年目にして戦術本を出したプロ協会のシンデレラボーイだな。いまは亡き池袋のピン東風の店で何回か同卓したことがある」
妹「内容としては、全般的な戦術・理論および実戦的な手牌読み・山読みの説明といったところです。文章自体はライトな文体で読みやすく、書いてる内容自体も役に立つことばかりです。どんな麻雀上級者でもこれを読めば何らかの新たな発見があるはずです。先ほどマイナビ麻雀ブックスがボッタだと批判しましたが、この本には1,400円相当の価値はあると個人的には思います」
兄「実際ウチのブログのamazonアフィでも複数冊売れてるのがこの本だしね。単独で感想を書いた甲斐があったといったところか」
妹「ちなみに問題点としては、内容のレベルが高いせいで実際の麻雀で実用できるかやや疑問な点です。特に読みに関する一部の内容は、時間をかけても許されるセット麻雀ならともかく、天鳳の速卓や最低限のスピードが要求されるフリー雀荘では考える時間が全然足りません」
兄「西園寺家は言うなれば『最強水準の凡人』だから、情報処理能力はどんなに努力してもある一定以上は不可能なんだよな。そこらへんはある種才能の領域だから」
妹「そういう切なくなるようなことは言わないでください……。では次に3つ目、小倉孝さんの『シンプルに勝つ!最強小倉システム』です」
兄「デジタル麻雀のカリスマによる第3弾の戦術本だな。第1弾、第2弾は基本的には良書ではあったものの、字牌の半端ない軽視、雀頭固定形に固執しすぎ、実用性に乏しい小倉システム等、問題はチラホラあったような印象だが」
妹「今回の本は赤なし東南・赤あり東南・赤あり東風の3つのルールごとの説明が書かれており、汎用性はかなり高いです。内容もシンプルゆえに実戦で活用しやすいものばかりで、即効性を求めるならこの本が最適です。また、今までの本の小倉システムは自力で計算して答えを出すという七面倒臭いものでしたが、今回は小倉システムのリーチ・鳴き・押し引き基準が表として載っており、これを暗記するだけでも相当実戦で役に立ちます」
兄「ただ、統計やら確率やらのデータは一切載ってないから、『赤あり東南のリャンメン2,000点のテンパイはリーチがかかったら7巡目から降りろだと? 根拠を示せ根拠を!』と怒るようなクレーマー理系雀士は受け入れにくいかもしれないな。西園寺家は数学より社会科のような暗記科目が得意な典型的な文系デジタル雀士だから、シンプルに解答だけ示してくれる方がありがたいんだけどね」
妹「問題点は、半端じゃないぐらい誤植が多い点です。校正チェック? 何それ美味しいの? というレベルで、5~10ページに1箇所ぐらいのペースで何らかの誤植があります。内容さえ良ければ多少の誤植はドジッ子属性として笑って許せますが、さすがにこれは度を超えてます。例えるなら、ドジッ娘メイドがつまづいて転んだ拍子にご主人様を崖から突き落としてしまった感じです。もはやてへぺろで許させるレベルじゃないです」
兄「どんな例えだ。ちなみに一番ひどい誤植は202ページの何切る問題の解答だな。完全に別の問題の解答と解説になっていて、永遠に答えがわからないという悲劇」
妹「あとがきによると編集は土井泰明さんがやったと書いてますが、校正チェックもこの人がやったんでしょうか? 実際土井さんは、本の中の全ての中(チュン)を發(ハツ)と書き間違えた伝説の誤植本『麻雀実戦捨て牌読み』を書いた前科がありますからね」
兄「あの本に触れるのは止めようよ……」
妹「そうですね。あれは戦術本自体が壮大な釣りだから買った人が悪いという結論ですもんね。小倉本の問題点に話を戻します。今回は3つのルールごとに戦術の説明が書かれていると言いましたが、逆に言えば、ある一つのルールでしか麻雀を打っていない人にとっては本の内容の3分の2がほぼ無意味になってしまい、1,400円の価値が感じられないという点が問題点として挙げられます」
兄「西園寺家を例にすると、俺はソフトピンの東南戦、靖子は天鳳の鳳凰卓の東南戦しか打ってないから、赤なし東南と赤あり東風に関する記述を読んでも現時点では単なる雑学にしかならないってことだな」
妹「そういうことです。誤植の多さ・内容の薄さを合わせると、これで1,400円ではボッタ寄りの戦術本扱いをせざるを得ないのが小倉孝さんのファンとしては悲しい限りです」
兄「ダメなものをはっきりダメと言える靖子さんマジイケメン」
妹「最後は再度福地誠さんの本、『麻雀勝ち組の選択Ⅱ』です」
兄「『麻雀勝ち組の選択』と同様、近代麻雀で連載されていたコラムがまとめられたものだけども、こちらは書籍化されるのはおそらく初めてだな」
妹「amazonから届いたのが一昨日なのでまだ1回しか読んでいないのですが、内容は前著と同じく現代麻雀の指南書といった印象です。現代のフリー雀荘やネット麻雀で勝つために必要なことがたくさん書かれています」
兄「古い麻雀観にとらわれた昭和雀士には生理的に受け付けない内容ばかりだろうけど、麻雀は勝つことが一番大事だと考えている人なら必読だな。勝ち負けよりも楽しむことが大事だというエンジョイ勢や精神を鍛えるために打ってるストイック勢なら実行する必要はまったくないけどね」
妹「全体的に良問揃いですが、個人的には問22と問35は解説を読んでもいまいち納得がいかなかったです。何と言うか、現代のセオリーに対して無理やり反逆してる印象を抱きました」
兄「うん、これで全部か。ちなみにこの中で靖子が一番素晴らしいと思った麻雀戦術本はどれ?」
妹「うーん……やはり渋川さんの『麻雀魔神の読み』でしょうかね。福地さんの本もコスパという面では文句はないんですけど、読み終えた後の『雀力がアップした感』は渋川さんの本がダントツです。もう何も恐くない!と叫びたくなります」
兄「そのセリフ死亡フラグだろ」
魔法少女まどか☆マギカ ねんどろいど 巴マミ (ノンスケール ABS&PVC塗装済み可動フィギュア)


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『麻雀 魔神の読み』を1回読んでのザックリとした感想
2012-09-19
靖子(以下妹)「休み時間や通学時間を駆使しつつ渋川難波さんの『麻雀 魔神の読み』を一度最後まで読み終えました」
正義(以下兄)「ああ、本当は俺が最初に読む予定だったけど、靖子が九段から降段の危機で急いで実力の底上げをしなきゃいけないから先に読ませてたあの新刊ね」
妹「その内部事情は明かさないでください!」
兄「ああごめんごめん。しかし高校の休み時間にこの本を読んでる女子高生は果たして日本で何人いるんだろうか」
妹「私を含めて3、4人はいるんじゃないですか? amazonではかなり人気らしいですし」
兄「まあ今は普通に買えるみたいだけどね。で、一度読み通した感想はどんな感じ?」
妹「デジタル麻雀というのは数年前に小倉孝さんが一つの答えを示してしまったので、この本もせいぜい小倉式デジタルに毛の生えた程度のものを想像していたのですが、実際は全然違いました」
兄「ほー、具体的にはどう違うの?」
妹「小倉さんのデジタル麻雀の本は、麻雀というゲームにおいての無駄な思考をできる限り削り取り、打牌をシンプルにシステム化することで、言うなれば読んで実践すればバカでもそこそこ勝てるようになる内容でした。しかし渋川さんのこの本では、読みを駆使することの重要性が説かれており、システム化よりは対局中においての頭の使い方に重点が置かれている印象でした。言うなれば思考を放棄するバカはお断りの内容です」
兄「なるほど、表現の仕方はどうかと思うが何となく言いたいことはわかった」
妹「この本が出たことでデジタル麻雀の可能性が一つ広がったことは事実だと思います。大きく分けると小倉孝のシンプル型、鈴木たろうのクレイジー型、村上淳のメンゼン重視型、渋川難波の読み重視型ってところですか」
兄「鈴木たろうの扱いがひでえ」
妹「話は戻ってこの渋川さんの本ですが、内容は完全に初心者置き去りなものの、その分中級者以上の人にとって役に立つことがたくさん書かれています。今までに発売された麻雀戦術本の中で最も現代麻雀に即した実戦的な本と言っても過言ではないと思います。基本ができている人なら買って絶対に損はないです」
兄「おお、毒舌がウリの靖子がベタ褒めしてる。逆に気持ち悪いんだけど」
妹「面と向かって気持ち悪いとか言わないでください! イジメですか!?」
兄「ああ悪い、つい思ったことがポロッとそのまま出てしまった。まあ読み終わったんなら次は俺に貸してくれや」
妹「最初の方で言った通りこの本はバカお断りの内容なので、私のような要領の悪いバカ側の人間だと最低5回は読み返さないと本の内容を実践できる気がしません。私があと4回読むまで待ってください」
兄「麻雀戦術本マニアに先に読ませてしまった俺が愚かだった……」


正義(以下兄)「ああ、本当は俺が最初に読む予定だったけど、靖子が九段から降段の危機で急いで実力の底上げをしなきゃいけないから先に読ませてたあの新刊ね」
妹「その内部事情は明かさないでください!」
兄「ああごめんごめん。しかし高校の休み時間にこの本を読んでる女子高生は果たして日本で何人いるんだろうか」
妹「私を含めて3、4人はいるんじゃないですか? amazonではかなり人気らしいですし」
兄「まあ今は普通に買えるみたいだけどね。で、一度読み通した感想はどんな感じ?」
妹「デジタル麻雀というのは数年前に小倉孝さんが一つの答えを示してしまったので、この本もせいぜい小倉式デジタルに毛の生えた程度のものを想像していたのですが、実際は全然違いました」
兄「ほー、具体的にはどう違うの?」
妹「小倉さんのデジタル麻雀の本は、麻雀というゲームにおいての無駄な思考をできる限り削り取り、打牌をシンプルにシステム化することで、言うなれば読んで実践すればバカでもそこそこ勝てるようになる内容でした。しかし渋川さんのこの本では、読みを駆使することの重要性が説かれており、システム化よりは対局中においての頭の使い方に重点が置かれている印象でした。言うなれば思考を放棄するバカはお断りの内容です」
兄「なるほど、表現の仕方はどうかと思うが何となく言いたいことはわかった」
妹「この本が出たことでデジタル麻雀の可能性が一つ広がったことは事実だと思います。大きく分けると小倉孝のシンプル型、鈴木たろうのクレイジー型、村上淳のメンゼン重視型、渋川難波の読み重視型ってところですか」
兄「鈴木たろうの扱いがひでえ」
妹「話は戻ってこの渋川さんの本ですが、内容は完全に初心者置き去りなものの、その分中級者以上の人にとって役に立つことがたくさん書かれています。今までに発売された麻雀戦術本の中で最も現代麻雀に即した実戦的な本と言っても過言ではないと思います。基本ができている人なら買って絶対に損はないです」
兄「おお、毒舌がウリの靖子がベタ褒めしてる。逆に気持ち悪いんだけど」
妹「面と向かって気持ち悪いとか言わないでください! イジメですか!?」
兄「ああ悪い、つい思ったことがポロッとそのまま出てしまった。まあ読み終わったんなら次は俺に貸してくれや」
妹「最初の方で言った通りこの本はバカお断りの内容なので、私のような要領の悪いバカ側の人間だと最低5回は読み返さないと本の内容を実践できる気がしません。私があと4回読むまで待ってください」
兄「麻雀戦術本マニアに先に読ませてしまった俺が愚かだった……」

